ご挨拶

 

 

 

                            「プロテインC欠損症の会」

                                                                                                  代表  田渕由美子

 

 

この病気は血液凝固により引き起こされる脳障害、視覚障害、肢体の麻痺、呼吸器系の障害等を及ぼす、重篤であることを私たちは知っています。今はまだ、この会は発足したばかりの会です。現在5名の重症患者(2018.1231時点)でのスタートです。今からの活動としてまずは全国に向けて会員を集います。厚労省研究班の先生方や各主治医のご協力を得ながら情報収集に励み医師と患者との連携を深めていきます。専門医の先生方との交流会も予定しております。共に情報共有をしていきます。

 

この病気が解明されることを何よりも望んでおります。遺伝子の異常により健常な方が100パーセント持って生まれてくるはずの血液の成分の1つを生まれながらに持っていません。毛細血管に血栓が出来やすく、激痛をともない固まり紫斑(あざ)となり壊死します。先天性プロテインC欠損症の重症の場合は、生まれてから数日後には毛細血管が多い脳や目に血栓が出来、死に至ることもあります。救命されることは稀で生まれてくることもできない可能性も多く、また生まれてこれても多々の重度の障害を残します。

 

紫斑再発防止のためには、投薬により血液のコントロールをします。感染やストレス等何らかの要因によって紫斑の再発を繰り返します。投薬にて、各自それぞれが合った方法をこの病気の血液の専門医と共にもしくは、この病気を診たことのない医師とともに模索していると考えられます。遺伝子がヘテロ接合体の場合は事故や出産の時など大量の出血によりこの病気が発見される場合もあるようです、特に小児で発症していない限り、通常の生活をされており病気に気付いていない患者さんも多くいらっしゃると考えられております。この病気の仕組みがわかり、治療方法の確立が出来たなら、潜在的に存在する凝固疾患患者への予防が確立出来るのも夢ではないかもしれません。関係ドクターにこの病気をより知っていただくことが大変重要に思います。

 

「プロテインC欠損症」という病気を実際に診たことがないというドクターに一人でも知っていただくことも、患者本人や家族の生きていく上での大きな支えにつながります。なぜ紫斑が出るのかいまだにはっきりとした原因はつかめておりません。

 

プロテインC欠損症の家族たちはこの病気とともに生きるための予防法、治療法を望んでおります。あらゆる常識にとらわれず穏やかに人として垣根を越えて「プロテインC欠損症」と共に歩んでいけたらと願います。

 

私たちは難病であることは悲しいことではありますが、それでも今、僅かな希望であってもあきらめず、出来る限りのことをしなくてはなりません。そんな家族たちの思いで会を立ち上げることを決意しました。

 

私達はこれからの医学の発展へ惜しみない協力と希望を持って、この病気に対する予防法、治療法の確立、患者数の把握、遺伝子調査等の正確に精査された情報を得た上で私たちは希望を捨てず穏やかに病と闘っていけたらと思います。

 

一人一人は小さな1歩ですが、一人より二人と輪を広げて少しでも前に進み医療の現場に希望の光を放てたらと思います。

 

(プロテインC欠損症は小児慢性特定疾患と特定疾患に認定されています。)

 

 患者当事者また、家族が生きやすい道を開くと信じて、躍進してまいりたいと思います。

 

ご同病のご本人、又はご家族の方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡いただけたらと思います。

 

 

201812